各位:
このたび、東京藝術大学大学院生と佐賀大学大学院生による展覧会の交換プロジェクトが発足致しました。
この展覧会は、佐賀大学地域デザイン学部に在籍する大学院の生徒有志と東京藝術大学大学院に在籍する生徒有志によって発案された、地方分権と中央集権の対比や、美術、芸術の地域性を対比させながら、コロナ禍の中の “人と人との交流” によって生み出される視覚伝達表現の新しい発見と可能性を共有し、未来に向けた美術表現学習の新しい在り方を思考提示する試みです。
この展覧会は、東京藝術大学大学院生が佐賀大学美術館に招聘され開催される合同展覧会と同会期で、佐賀大学と東京藝術大学の参加学生によって構成された小作品の展覧会として県内外の方々に若い息吹をご堪能頂きたいと願っております。
また、美大受験を目指す学生の一つの指針として機能するよう工夫されております。
皆様お誘い合わせの上ご高覧頂ますようご案内申し上げます。
ご観覧には「新型コロナウイルス感染症」の三密を避けるため、前日までの予約が必要です。Tel / E-mailにてご予約下さい。
特記: 「よそ者、若者、バカモ者」について 地域活性や地域創生が各地方都市や各分野で取り組みがされています。 視覚伝達に機能する美術分野においても、伝統を重んじながらも時流や次代を
担う新しい潮流を生み出す方法は、” よそ者” の新しい息吹と視点の持ち方、
” 若者” の常識と失敗を恐れない力強い実行力、バカとも言えるような思い
切った行動をやる地元人の3つによって達成されることを解く論。
今回のプロジェクトの動機としての基本理念としています。
(参考: 真壁昭夫著・日本経済新聞)
福田周平[A03] 主宰
展覧会詳細
展覧会: 佐賀大学↔︎東京藝術大学エクスチェンジプロジェクト2021 − よそ者、若者、バカ者 − 会期: Part1 Ais 2021年 1月5日(火)〜2月7日(日)
午後1時〜午後5時 Ais Gallery (アートインスティチュート渋川) 377-0008 群馬県渋川市渋川1763-12(田中アートプログラム1階) E-mail: hukuda3323@yahoo.co.jp Tel: 0279-24-5252 / 090-8582-0414(会場のお問い合わせ) *Jr 上越線渋川駅下車・徒歩約10 分
Part2 A03 2021年 2月23日(火・祝)〜3月10日(水) 午後3時〜午後6時 東京藝術大学藝心寮内施設 A03 アトリエ 〒120-0003 東京都足立区東和3-12-30 藝心寮(A03) Email: shuhei.199431.sh@gmail.com Tel: 080-2085-0432(会場のお問い合わせ) *JR 常磐線「亀有駅」下車・徒歩約15分 *ご高覧にあたり前日までにE-mailにて鑑賞前日までのご予約が必要です。 コロナ禍にあって、ご希望に添えない場合もございます。
予めご了承下さい。
会場: 120-0003 東京都足立区東和3丁目12−30
藝心寮内アトリエA棟03号
予約: E-mail: shuhei.199431sh@gmail.com
問合せ: Tel: 080−2085−0432(福田)
作家: 佐賀大学
石丸 圭汰 Keita Ishimaru
1997 年生まれ 佐賀大学大学院 地域デザイン研究室
芸術デザインコース
透明な壁により見えていたものが変わる。
見えているものや描写することの脆さをこの絵画にみる
石本 陽 Minami Ishimoto 1996 年生まれ 佐賀大学大学院 地域デザイン研究室 芸術デザインコース 剥ぐ: 物の表面にはりついている要素を取り除く行為 剥く: 物の表面を覆っているものを取り去って中にある 要素を外に出そうとする行為 岩﨑 千万理 Chimari Iwasaki 1998 年生まれ 佐賀大学大学院 地域デザイン研究室 芸術デザインコース スキャナー機能を用いてデータ化された手の画像と、
その際に原稿台に付着した指紋。 1 つの行為の結果として 現れた 2 つの記録物。 髙橋 健悟 Kengo Takahashi 1997 年生まれ 佐賀大学大学院 地域デザイン研究室 芸術デザインコース
めでたいめでたい 年明けだから 特別なこの日のために、今日この時だけでも 祝いましょう 昨日のことも明日のことも、そっと閉じて 祝いましょう いずれ無慈悲に進むでしょうから 今日それでも祝いましょう 田中 壮一 Soichi Tanaka 1996 年生まれ 佐賀大学大学院 地域デザイン研究室 芸術デザインコース 表記なし 東京藝術大学 宮﨑 優花 Yuka Miyazaki 1990 年生まれ 武蔵野美術大学大学院 本作品は素材に「灰」を使用している。「灰」とはかつて「何か」で あった物質が燃焼という反応により変化した物質である。その反応後
に残る「灰」という素材そのものが作品の核となっている。 私が本作品を制作する上で行ったことは、過去に制作した作品を焼却 するということ、その過程で出た「灰」を新たな作品として完成させ るということだ。この様な行為は自然界にある物質が流転するプロセ スと作品制作のプロセスを類似させる試みである。「現在存在するも のが別のものに変化する」その無常観を表現したいと考えている。 「灰」というかつて何かであった物質が燃えてできた粒子を素材に 使うことでその粒子の辿ってきた道のりを「一つの平面作品」を通し て遡っていくという行為を可能としたい。 林 賢黙 Hyun-Mook Lim (イム・ヒョンムック) 1994 年生まれ 東京藝術大学 音楽学部 音楽環境創造科 アートプロデュース専攻 AIS ギャラリーに私の作品が展示されることなので、 同時に新しい作品を出そうとした。AIS ギャラリーの 名前に従い、2020 年に作った 20+20 = 40 個の AIS(ラ#のドイツ語音名)のグリッドを作り、 AIS ギャラリーと主催の福田周平さんのグリッド的 作品へのシンボリックなイメージを思って制作した。 福田 周平 Shuhei Fukuda 1997 年生まれ 東京藝術大学大学院 美術研究科 絵画専攻 油画分野 壁画第一研究室 絵画におて支持体と表面との関係は、絵画そのものの 完結形とし認識され疑う余地がありません。福田が 制作する日本=画は、達観する絵画材料の和紙と表面 を埋める銀箔と支持体の持つ物質感そのものによって、 空間に存在している様子をみれば、ただ “そこにある” という美術への最小公倍数にも思えます。 “和紙と銀箔” のそれは、表面/支持体が色彩変貌する 銀箔と一体であるという必然からの解放であって、 もはや絵画でも彫刻でもない “特殊な物性” と呼んで もいいでしょう。オブラートのように半透明にも、 また鏡やガラスのように反射/半透明にも変貌する 銀の被膜は、張る=塗る=見るという美術の原初的な 儚い体験によって、私たちに純粋培養されます。 銀、硫黄、朱の強度の限界とも言える新しい試みに よって育まれた作家本来の美術概念を展開しています。 何を描くかがコンテンポラリーの指針であるように、 どのように描くかというロバート・ライマンの指針と 同調してそこにあります。
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